【デトロイト=小雲規生】開催中の北米国際自動車ショーでは、トランプ次期米大統領と並ぶ「陰の主役」として米グーグルが脚光を浴びている。各社首脳からはグーグル系企業を意識した自動運転技術に関する発言も相次いだ。
ショーでは、自動車とは縁遠いはずのグーグルが存在感をみせた。グーグルの自動運転部門を分社化したウェイモはブレーキやハンドルがない完全自動運転車の公道での試験走行に成功。欧州自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)と共同開発した最新型の公道走行実験も始める。
ウェイモとの共同研究を検討しているホンダの八郷隆弘社長は記者会見で「ウェイモのような完全自動運転の技術も習得が必要」と説明。ホンダとして「操る喜び」を追求する姿勢に変わりはないとしながらも、ウェイモを無視できない胸中を吐露した。
一方、日産自動車のカルロス・ゴーン社長は、ウェイモのような完全自動運転は「選択肢の一つでしかない」と指摘した。