JR東日本が来春から運行する豪華観光電車「トレインスイート四季島」の車内ラウンジのイメージ(JR東日本提供)【拡大】
訪日客向けのパッケージツアーの商品も取り扱っており、最近では「富士山五合目での結婚式プラン」やチャーターしたヘリコプターから雪山山頂に降り立って、パウダースノーを体感できるスキープランなどを手がけているが、11月下旬に満を持して打ち出したのは、プライベートジェットへの対応だ。
専門デスクを開設し、旅行プランに応じた発着を調整、機内での食事もリクエストに応じる。宿泊先など旅行全体の企画も引き受ける。気になるのは採算性だが、JTBグループでは事前調査で記念日での旅行需要やペットとともに客室で過ごすニーズの存在なども含め、「勝算はあると判断した」(JTBグループ幹部)という。
2013年からの2年間で訪日客数は約1000万人から倍増し、旅行消費額も2倍以上となる約3兆5000億円に達したが、最近は陰りも見え始めている。7~9月は前年同期比2.9%減。牽引役だった中国人観光客の「爆買い」が円高や規制強化で鈍化したほか、リピーター客が増加し、訪日客の消費行動が食や体験型などにシフトしている。
こうした中で注目されるのが富裕層向け観光だ。