JXと東燃の臨時株総で経営統合承認 シェア5割超の国内ガソリン企業、来年4月に誕生

2016.12.21 12:28

臨時株主総会に出席するJXホールディングスの株主ら=21日、東京都千代田区(撮影・高木克聡)
臨時株主総会に出席するJXホールディングスの株主ら=21日、東京都千代田区(撮影・高木克聡)【拡大】

 経営統合で合意した石油元売り首位のJXホールディングス(HD)と3位の東燃ゼネラル石油は21日午前、東京都内でそれぞれ臨時株主総会を開き、会社側が提案した統合決議案が承認された。これで、来年4月に新会社「JXTGホールディングス」を発足させることが正式に決まった。

 2位の出光興産と5位の昭和シェル石油によるもうひとつの合併計画は出光創業家の反対で膠着状態が続いており、4位のコスモエネルギーHDは単独での生き残り策を模索する。そんな中、ガソリンの国内販売シェアが過半数を超える巨大企業の誕生、は業界に「1強多弱」時代をもたらすことになりそうだ。

 JXと東燃の売上高は単純合算で約11兆円を超え、JXTGに次ぐ出光の約3兆5700億円を大きく離す。両社は製油所の統廃合や重複事業の解消などで経営合理化を加速させ、統合後3年以内に年額1千億円以上の収益改善効果を目指す。

 公正取引委員会は19日、独占禁止法に基づいて両社の統合審査を承認した。JXHD傘下のJXエネルギーと東燃を合併させ、東燃の1株に対してJXHDの2・55株を割り当てる株式交換方式で統合する。

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