JR東海は19日、リニア中央新幹線の名古屋駅を新設する工事の安全祈願・起工式を名古屋市で開いた。駅建設の本格着手は、東京・品川駅に続き2カ所目。東海道新幹線や在来線の運行を続けながら、現在の名古屋駅の地下約30メートルにホームをつくる難工事となる。
リニア名古屋駅は長さ約1キロ。工事は大林組を代表とする共同企業体(JV)などが請け負い、用地買収する必要がない駅直下の約220メートルの部分から始める。
11月に発生した福岡市のJR博多駅前の道路大規模陥没事故を受け、都市中心部の大掛かりな地下工事に対する懸念もあるが、JR東海は「福岡市の工事とは違う工法だ」と説明。安全対策に万全を期すと強調する。
リニアは平成39(2027)年に品川―名古屋が先行開業する予定で、山梨県や長野県、岐阜県でもトンネル工事が始まっている。