富士フイルム、武田の試薬子会社を買収 再生医療強化へ1500億円 (2/2ページ)

 目標に掲げる再生医療事業の黒字化について、富士の助野健児社長は「できるだけ前倒しする」と述べた。医薬品の開発製造受託や体外診断製品の拡販や開発などでもシナジー効果を見込み、「10年強で投資回収できる」とした。

 買収後は、和光の売上高を21年度に1000億円超に引き上げるのが目標。助野社長は「営業利益は180億円規模になる。富士の海外ルートを活用し、販路が拡大する」と説明した。

 一方、武田は和光株売却で得た利益を、膨大な費用がかかる新薬開発に振り向けて選択と集中を進め、国際的な競争力を強化する。