そんなパチプロと私は多少付き合いがある。彼らを見ていると「こんなに努力しているのだったら、いっぱい勉強して一流企業にでも勤めたら成功するのでは?」と思ってしまう。それほどに大変だ。目当ての遊技台を見つけるまで歩きつづけたり、バイクや車で移動し続ける。夜は夜で翌日の店を見つけるために出歩く。とてもじゃないが、楽な生活ではない。むしろ極めてストイックな生活をしている。
私はそんな遊技スタイルではない。おそらく多くの客と同じく、テキトーに店に入りテキトーに打っている。確率の遊技だから勝ち負けはそれでもある。そしてそれが楽しいと感じる。
参加人口の減少が目立っているとはいえ、それでも1000万人規模の客がいる。楽じゃないのだから、もはやこれは「好き」以外にないのではないか。要するに「ぱちんこ好き」は案外多いのだ。
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【プロフィル】POKKA吉田
ぽっか・よしだ 本名・岡崎徹。1971年生まれ。神戸大学経済学部中退。著書に『パチンコが本当になくなる日』(扶桑社新書)など。2016年2月より本名の岡崎徹としてぱちんこ業界紙「シークエンス」発行人編集長。