新日鉄住金は7日、鋼材に含まれる不純物のリンを効率的に除去する新設備を鹿島製鉄所(茨城県鹿嶋市)に導入すると発表した。2018年度下期(18年10月~19年3月)の全面稼働を予定している。投資額は数十億円。
リンの少ない高級鋼の需要は自動車や資源開発関連など主要取引先から高まっている。一方で原料の鉄鉱石に含まれるリンの濃度は上昇傾向にあるため、リン除去の効率化が急務となっていた。
今回の新設備導入で、高炉のある国内製鉄所の全ての製鋼工程でリンを減らす処理ができるようになり、競争力が高まる。生産効率が改善するため鹿島製鉄所の二酸化炭素(CO2)の排出量も約2%減少するという。