東京メトロと東武鉄道、宅配大手3社は9日、東京都江東区の車両基地で地下鉄を使った宅配便の輸送実験を報道陣に公開した。地下鉄の一番後ろの車両に荷物だけを載せて走らせ、客が乗った他の車両の運行に影響が出ないか検証する。渋滞の解消や二酸化炭素(CO2)排出量の削減、トラックドライバー不足への対策が期待できる。実験では、荷物に似せた段ボールなどを布で保護し、東京メトロ有楽町線に積み込んだ。都心を通過し埼玉県の和光車両基地まで運ぶ。早朝に銀座一丁目駅などで荷物を降ろす実験と合わせ、10月中旬までに計10回実施する。
東京メトロの担当者は「地下鉄を使った荷物の輸送が有効かどうかを検証したい」と話した。結果を踏まえ、導入の是非を判断する。
実験は有楽町線のほか、東武鉄道の東武東上線で行う。宅配大手の佐川急便と日本郵便、ヤマト運輸が参加する。