節電要請ないけれど…関西、猛暑で電力逼迫 使用率94%の日も (1/2ページ)


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 猛暑が続き、関西エリアの電力需給が逼(ひっ)迫(ぱく)してきている。電力の最大供給力に対する需要の割合を示す「使用率」が90%を超えた日は、8日までで計9日間と前年夏(7~9月)の5日間を上回った。今夏は東日本大震災以降初めて節電要請が見送られたが、電力事情は油断できない状況だ。

 8月に入り、関西の各地で最高気温35度以上の猛暑日が相次いだ。気象庁によると、8日までの猛暑日は大阪市と京都市でそれぞれ6回、神戸市では2回記録された。

 気温上昇を受け、冷房需要が急増。関電は今夏、供給力を最大2788万キロワット(前年同期比87万キロワット減)確保しているが、関電と新規事業者「新電力」を合わせた関西エリアの使用率は、4~6日の3日連続で「やや厳しい」とされる水準の90%を突破。このうち5日は94%に達した。

 8日の最大需要は今夏最高となる2648万キロワットを記録し、昨夏の最大需要2536万キロワット(関電のみの集計)だけでなく、今夏の予想値2567万キロワットも上回った。

気象庁によると今後1カ月、関西では気温が平年より高く推移する見込み