不動産開発のフィード(東京)が、昨年12月から手掛ける単身世帯の男性向けマンションブランド「RENATUS(レナトゥス)」は、シアターシステムなどを完備し、注目されている。中古マンション物件のリノベーション(改修)販売に加え、新築マンションを順次建設しており、2017年7月までに計150戸の販売を目指す。
中村建治社長(43)は「首都圏を中心に単身層は増加傾向。可能性のある市場だ」と話す。中村社長によると、都内に住む1人暮らしの20~30代は、駅近くなど利便性を重視。20~25平方メートルの広さで、平均的な家賃が7万8000円程度の賃貸物件を借りることが多いという。
中村社長は「月々のローン返済額を同程度に抑え、倍の広さの部屋と自宅で過ごす時間を楽しめる空間を提供できれば需要がある」と見込む。
同ブランドは、リビングに80インチ以上のスクリーンと最新の音響設備を完備。映画やドラマ、音楽映像などを見たいときに見られるオンデマンドサービスも導入し、10万本以上の映像から選んで楽しめる。「水素水栓」を搭載したキッチンのほか、温泉の基準を満たした「人工炭酸泉」を完備したバスルームなど水回りにもこだわった。
フランスのブランデーブランド「Hennessy(ヘネシー)」とコラボを組んでデザイン性の高い住居を演出、ワインセラーも設置した。
間取りなどの条件にもよるが、オプションで、外からは鏡やクローゼットにしか見えない隠し扉から入れる趣味の小部屋をつくることも可能。プラモデルや漫画本などを並べ、自分だけの空間を満喫できるという。
新築マンションの価格は3000万円台からで、中古のリノベーションは通常の費用プラス300万円から。顧客は「格好いい」「シアタールームが気に入った」と評価しているという。
中村社長は「女性向けのシリーズも展開していきたい」と意気込む。