NTTは30日、AI(人工知能)技術を300人体制で研究する方針を明らかにした。さまざまな種類のAI研究を統一ブランドで行い、他社との協業も積極的に進める。この日は都内で、スポーツをする際に人が脳でどのような情報処理を行うかを解明しようとする技術などが公開された。
篠原弘道副社長は30日の発表会で「NTTグループとして人の能力を補強して引き出すAI研究を推進したい」と述べた。複数の研究所でのAI関連研究を一つの大きな技術群にまとめ「corevo(コレボ)」というブランドで行うという。基礎研究から応用を含め200~300人体制で進める。
NTTグループは6月2、3日に京都府精華町で技術成果披露会を開催するが、それに先立ち、AIに関連する7技術を都内で公開した。「スポーツで勝てる脳をつくる」と題した技術では、VR(仮想現実)内で投手の球を打ち、打者がどのように、どの時点で投球の軌道を予測しているか、潜在的な脳の働きの解明を目指す。
このほか、質感を感じ取る脳の錯覚を利用して、映像を投影し、実際にある物が動いて見えるようにする技術などが公開された。