トヨタ自動車は25日、熊本、大分両県を中心に相次ぐ地震の影響で19日から段階的に停止していた車両組み立ての生産ラインを、愛知県などの4工場で再稼働した。一連の停止からの再開は初めて。
熊本市にあるグループ会社の工場が被災し、ドア部品などが不足していたが、代替生産によって一定量を確保できるようになった。
再開したのは、昨年12月に発売した新型プリウスを生産する堤工場(愛知県豊田市)、岩手県や静岡県にあるグループ工場といった計4工場の5ライン。宮城県などの工場のラインも28日にかけて順次、再稼働する予定だ。
堤工場周辺では、25日早朝から自動車部品を運搬する多くのトラックが行き交っていた。
トヨタは部品不足をにらみ生産を調整するため、早期にラインの停止に踏み切っていた。15日から停止中のトヨタ自動車九州の宮田工場(福岡県宮若市)などは当面休止を続ける。