東京ガスのエネルギー活用した街づくり ネットワーク構築でCO2削減へ (1/2ページ)

2016.3.28 05:00

田町スマエネパークでは、歩行デッキの屋根に太陽熱集熱器が設置されている=東京都港区

田町スマエネパークでは、歩行デッキの屋根に太陽熱集熱器が設置されている=東京都港区【拡大】

 東京ガスは、さまざまな建物がスマートエネルギーネットワークで結びつき、エネルギーの有効利用を可能にする街づくりを進めている。「田町スマエネパーク」(東京都港区)では再生可能・未利用エネルギーを最大限活用することにより、二酸化炭素(CO2)排出量を1990年比で45%削減する計画だ。

 同パークには、スポーツセンターなどが入った「みなとパーク芝浦」と160床の「愛育病院」、「港区立しばうら保育園」という3つの建物がある。第一スマートエネルギーセンターを拠点として、街全体で熱と電気の地産地消を図っている点が特徴だ。

 エネルギーを創る主な設備の一つがガスコージェネレーションシステム。2機のガスエンジンと1機の燃料電池によって構成され、発電する際の廃熱も有効利用する。

 太陽熱集熱器は歩行デッキの屋根に設置。約90度の高温水を作り、冷暖房・給湯のエネルギー源として活用する。エリア全体には合計93キロワットの太陽光発電パネルを設置している。未利用エネルギーとしては地下トンネル水を活用。年間を通して温度変化が少ないという特性に着目し、冬は暖房の熱源として蒸気吸収ヒートポンプに、夏は冷却水としてスクリュー冷凍機に利用する。年間の省エネ率は30~65%に達するという。

 建物自体にも、さまざまな省エネ対策が盛り込まれている。例えば、みなとパーク芝浦には空調に全面的に依存しない快適空間を実現するため、気流発生装置などを導入している。

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