欧州の金融最大手のひとつ、ドイツ銀行の株価が急落している。債券の利払い能力に不安が高まったためだ。マイナス金利政策の導入など欧州中央銀行(ECB)が超低金利状態を保ち、利ざやが縮小していることも収益を圧迫。銀行株の売りは欧州全体に広がり、金融システム全体の健全性に対する懸念がくすぶる。
ドイツ銀の株価は8日に9・5%急落し、9日も4・3%の大幅安で、年初からの下落率は40%を超えた。2015年12月期に68億ユーロ(約8800億円)の純損失を計上し、4月末に予定されている3億5千万ユーロの利払いができるか疑問視された。