JR西日本が昨年12月、新大阪駅(大阪市淀川区)に同社初の全店舗が駅改札内に立地する「エキマルシェ新大阪」を全面開業し、新たな駅ナカ事業に乗り出した。個性的な店舗展開で多くの出張族や旅行者が時間待ちする新幹線の乗り継ぎ駅としての特性を生かすと同時に、駅利用者以外の集客も視野に入れる。大阪の玄関口の“稼げる”駅への変貌でJR西グループの収益多角化を目指す。(大島直之)
手応え
「新大阪駅に行けば、とりあえず何かある。今やっとそんな状況になりつつある」
エキマルシェ新大阪を運営するJR西子会社、JR西日本デイリーサービスネット(JR西DSN、兵庫県尼崎市)の担当者は手応えを感じている。
新幹線ホーム新設の駅改良工事で生じた在来線の改札内スペースを商業施設に転用した施設で、全体の店舗面積約2200平方メートル。飲食店や土産物店、書店など計36店が営業している。昨年3月に駅弁や飲食店、土産物店など26店で一部開業し、その後も順次開業店舗を増やし、昨年12月で全面開業した。