一方、IR*ゲーミング学会(会長・谷岡一郎氏)も、大阪商業大学(大阪府東大阪市)で開催した第11回シンポジウムで依存症について触れた。IR部会にシンガポール国立依存症サービス管理機構(NAMS)の医療委員会副会長、クリストファー・チョク氏を招き、同国における問題賭博行動への取り組みについてレクチャー。その後、「政策論としてのギャンブル依存症問題」と題したパネルディスカッションを展開。厚生労働省の発表(ギャンブル依存症の疑いある人が国内に536万人いるとの推計)について、数値のみが独り歩きしている状況を懸念。どのような対策を行うべきかを議論した。
谷岡会長は「発表の原典を探したが49文字しか記述がない。根拠となる数値は公開されておらず、公開質問状を出しても答えてくれない」と疑義を呈した。
遊技業界において依存症対策はもはや不可避な課題。これまでの活動と、これからの取り組み姿勢を積極的に発信し、正確な産業像を社会に伝える努力が求められている。