【ベルリン=宮下日出男】独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の不正な排ガス規制逃れ問題で、DPA通信は28日、規制逃れのための不正なソフトウエアを一部ディーゼルエンジン車に使用することが2005~06年に独北部ウォルフスブルクのVW本社で決定されたと報じた。VW関係者の話として伝えた。
DPAによると、VWは当時、米国市場でのディーゼル車の販売に苦戦。厳しい排ガス規制に対して採算がとれる対策の必要性に迫られ、コストのかさむ排ガス浄化装置でなく、不正ソフトの使用を決めた。
この時期はウィンターコルン氏の前任にあたるピシェツリーダー氏が会長兼最高経営責任者(CEO)を務めていた。
VWは30日、監査役会の一部メンバーで今後の対応を協議する予定。当時の経緯については内部調査の中間報告としてメンバーらに示されるという。