輸出採算が改善する円安やコスト削減に直結する原油安が、引き続き国内企業の業績に追い風になっている。平成28年3月期の連結業績見通しについて聞いたところ、最終利益ベースで「大幅に増益」「やや増益」と答えた企業は計71%だった。中国リスクなど世界経済の先行きには不透明感が増すものの、企業の多くは当面業績が改善すると見込んでいる。
「大幅に増益」「やや増益」と答えた企業に、その理由を複数の選択肢から1つ挙げてもらった。「国内需要が回復」と「海外事業が堅調」がそれぞれ24%を占め、内需と外需をバランス良く取り込むことで企業の稼ぐ力が高まっていることが示された。「その他」も34%だったが、前期に計上した一時的な損失がなくなった反動増などだった。
企業業績が回復基調にある中、手元資金の使い道も注目されている。複数の選択肢から2つまで答えてもらったところ、「設備投資」が30%を占め最も多く、「新たな製品や技術の研究開発投資」(20%)や「配当や自社株買いなど株主還元」(18%)、「M&A(企業の合併・買収)」(16%)などが続いた。
27年度下期(27年10月~28年3月)の設備投資計画の検討状況は、「国内・海外とも増額」「海外のみ増額」「国内のみ増額」を合わせた「増額」で見ると54%を占め、設備投資に対する一定の意欲をうかがわせた。ただ、「横ばい」も34%に上り、一定の割合を保った。