DVDレンタル大手のゲオホールディングス(HD)が15日、定額制の動画配信サービス「ゲオチャンネル」を来年2月に開始すると発表した。全国約1200の店舗網や宅配レンタルと組み合わせた「ハイブリッドな映像サービス」(遠藤結蔵社長)として、早期に100万会員の獲得を目指す。
エンターテインメント大手のエイベックス・グループHDと提携し、月額590円(税別)で約8万作品を提供。アダルト作品も用意する。店で旧作を20本借りられるプランと、宅配で8本借りられるプランもそれぞれ同額で追加できる。
娯楽の多様化などを背景に、レンタル市場は縮小傾向が続いている。年間売上高約2700億円のゲオもレンタルが占める割合は3割強で、毎年3~5%程度減っているという。「TSUTAYA」を展開する最大手のカルチュア・コンビニエンス・クラブも先月、定額制サービスに乗り出した。
動画配信サービスをめぐっては、世界最大手の米ネットフリックスの日本参入を機に、携帯電話大手や民放テレビ局などが強化している。迎え撃つ立場のレンタル大手は、実店舗で作品を選ぶ楽しさや、宅配レンタルの豊富な品ぞろえが強みとなる。配信サービスとの相乗効果につなげ、利用者を順調に増やせるかどうかが注目される。