生命保険大手4社の2015年4~6月期決算が10日、出そろった。売上高に相当する保険料等収入で15年3月期に戦後初めて日本生命保険を上回った第一生命保険が、本業のもうけを示す基礎利益でも日生を抜き、業界首位になった。
第一生命は好調な豪ドル建ての銀行窓販向けの商品に関連し、オーストラリアの金利上昇で責任準備金を取り崩したことで会計上の利益が発生。2月に子会社化した米生保「プロテクティブ生命」の利益が上乗せされたことも、基礎利益を押し上げた。ただ、基礎利益の首位は一時的との見方もある。
一方、保険料等収入は全社が増収だった。各社とも7月の保険料率の改定で保険料が値上がる前に、一時払いの貯蓄性の高い保険商品の販売が駆け込み需要で伸びた。また、基礎利益も全社が前年同期を上回った。円安で運用している外国債券の利息収入が増えたのが要因。