九州電力は7日午後、川内(せんだい)原発1号機(鹿児島県)の原子炉に燃料を入れる作業を始めた。4日間かけて計157体入れる予定。その後、1カ月以上かけて設備の点検作業を進め、原子力規制委員会の検査を受けた後、早ければ8月中旬にも再稼働する。
午後に、建屋にある燃料貯蔵プールから、燃料棒(長さ約4メートル)を束ねた「燃料集合体」を専用のクレーンで1体ずつ引き抜く。続いて集合体を横に寝かせてレールで格納容器に導入。容器内で集合体を再び縦に起こして、別のクレーンで炉心に挿入する作業を進める。
燃料集合体は移動中、水に満たされており、被曝(ひばく)を防ぐ。燃料装荷は10日まで続き、それが終われば、核分裂反応を抑える制御棒を出し入れするなどして、原子炉の出力を制御できるかなどを確認。その後、原子炉格納容器から水の漏洩(ろうえい)がないかなど規制委の残りの検査を受ける。
昨年9月に審査合格を果たした川内1号機は、3月末から使用前検査に入った。当初7月上旬の再稼働を予定していたが、九電の準備不足などの影響を受け、検査工程は3回にわたって見直されている。