4年連続の赤字、給料カット、社会の批判を浴びながらの料金再値上げ-と悪いことばかりが続く関西電力。財界、業界団体での地位も低下しつつある。
顧問去る
関電の顧問7人のうち秋山喜久氏ら4人が、現経営陣から退任を求められ受け入れた。料金を再値上げするのに居座り続けることへの批判が強まる中でも「自ら辞めると言わない限り、退任はない」(関係者)とみられていたが、ようやく折れた格好だ。
すでに社員の給与や役員の報酬を削減している関電が顧問退任を後回しにしたのは、遠慮があったようにみえる。会長や社長を務めた顧問は、関西財界の重鎮である。代々、関西経済連合会会長など財界の要職に就き、さまざまな規制をめぐる政官界との調整役としても働いてきた。
ただ、存在感が大きいだけに批判も強かった。例えば秋山氏。かつて大阪証券取引所(現大阪取引所)の社長を務めた故・巽悟朗氏は、ここでは書けないような言葉で秋山氏をののしったことがある。巽氏は関西経済のためにと大証改革、新興市場開設などで汗をかいたが、秋山氏は巽氏からみれば非協力的だった。