送電鉄塔の敷地内浸食防止 環境緑化、九電から保全工事受注 (1/3ページ)

2015.6.1 06:00

九州電力小丸川幹線の鉄塔下敷地。張芝で地表面の浸食防止に取り組んだが、雨滴で表土とともに芝も流れ出し、植生マットのみが残った=宮崎県西都市

九州電力小丸川幹線の鉄塔下敷地。張芝で地表面の浸食防止に取り組んだが、雨滴で表土とともに芝も流れ出し、植生マットのみが残った=宮崎県西都市【拡大】

  • 九州電力一ツ瀬幹線の鉄塔敷地内に試験施工した「くりんかロード工法舗装」。通常舗装のほか、急傾斜地には「くりんか土嚢(どのう)」を壁状に積んで斜面の崩落を防ぐ=宮崎県日向市

 雨水による地表面の浸食を防止する工法を開発した環境緑化保全コンサルタント(福岡県宗像市)は、九州電力から、山間部の斜面に立つ送電鉄塔下の敷地内を舗装し保全する工事を受注した。受注総額は2億8000万円。市街地での敷地保全では2009年からの6年間で約190件、累計で5万4000平方メートルを舗装してきたが、山間部で本格展開するのは今回が初めて。これを機に事業領域を広げ全国展開を目指す。

 受注したのは、九電が建設を始めた日向幹線(電圧50万ボルト)の送電線工事で建てられる鉄塔291基の敷地内保全工事。降雨時の鉄塔部材からの雨滴による地表面の浸食を防ぐ。

 雨滴対策としてこれまで、張芝工事などを実施しているが、激しい雨が降ると表土が流れ出し張芝が自生できず、鉄塔内敷地が裸地になる表層崩壊が起きてしまう。

日向幹線の建設地は非常に険しい場所が多く…

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