ホンダの航空機事業の歴史は長い。1962年には航空機の設計コンテストを開催する新聞広告を掲載し、参入を計画していたとされる。86年には航空機用エンジンなどの基礎研究に着手。以来29年をかけ、お膝元の日本での飛行にこぎつけた。
7人乗りの同機は全長約13メートル。胴体後部にジェットエンジンを置く形状が主流の中、主翼の上に配置し、広い室内空間を実現した。機体にはアルミニウム板より約45%軽い複合材を使用。航空機エンジン大手の米ゼネラル・エレクトリック(GE)との合弁で開発したエンジンは燃費性能が競合製品より約10%高く、全体で同型機に比べて燃費性能を17%向上させた。
年間100機程度の出荷を目指し、エンジンの外販も強化。安定的に出荷できれば5年程度での単年度黒字化を見込む。