2015.3.28 06:40
大塚家具の株主総会終了後、記者会見する大塚久美子社長=27日午後、東京都江東区【拡大】
親子で経営権を争っている大塚家具は27日、株主総会を開き、大塚久美子社長が会社提案した、自身の続投と父で創業者の勝久会長の退任を求める議案が議決権の61%を得て可決された。勝久氏が求めていた、久美子社長を退任させて勝久氏が社長に復帰する株主提案は否決。株主による判断が下され、当面の経営権をめぐる親子の争いが決着した。
同社は総会後に取締役会を開き、久美子社長の再任と勝久氏の会長職退任を決定。勝久氏は総会後、「株主の皆様のご判断を真摯(しんし)に受け止め、まっさらな気持ちで出直します」などと、コメントを出した。
久美子社長は総会で、自身の社長続投を求めた会社提案の取締役選任議案について、「企業価値や株主の利益を向上することができると確信する」と説明。一方、勝久氏は「クーデターによって社長の座を奪われた。私以外に経営を復活させることはできない」と述べた。株主からは「婚礼などのめでたい時に購入する家具を、娘と父親がけんかしているところで買うわけがない」と、双方の対立を批判する声もあった。