スマートフォンやタブレット端末向けに低料金のSIMを提供しているMVNO(仮想移動体通信事業者)各社が、4月に相次ぎ実質値下げを行う。
ニフティは20日、月間の高速データ通信容量2~7ギガバイトの3プランについて、価格を据え置いたまま容量を約3~5割拡大すると発表。ビッグローブは使い切れなかったデータ通信量が翌月に繰り越せる新サービスを4月に導入する。
実質値下げは、インターネットイニシアティブが今月10日発表したのを皮切りに、NTTコミュニケーションズやフュージョン・コミュニケーションズなどが追随した。月額3000円前後で、ヘビーユーザー向けの大容量プランは上限が軒並み10ギガに増え、利用者の多い2ギガプランは「月3ギガ、1600円」が主流となる。
このタイミングで各社が実質値下げへと踏み切る背景には、総務省の制度変更がある。加入先の通信会社以外の回線を使えないように携帯電話の機能を制限するSIMロックの解除が5月に義務化されると決まり、「格安SIMの新規利用者を取り込む商機」(NTTコミュニケーションズ)とみるからだ。