上司には秘密です…帝人の社内FA制度 部下を引き抜かれても恨みっこなし (1/4ページ)

2015.1.25 07:02

多岐にわたるグループの事業を横断して応募できるジョブチャレンジ制度の申請書(手前)=大阪市中央区の帝人大阪本社(南雲都撮影)

多岐にわたるグループの事業を横断して応募できるジョブチャレンジ制度の申請書(手前)=大阪市中央区の帝人大阪本社(南雲都撮影)【拡大】

  • 多岐にわたるグループの事業を横断して応募できるジョブチャレンジ制度の社内ネットの応募告知画面と働く社員ら=大阪市中央区の帝人大阪本社(南雲都撮影)
  • 多岐にわたるグループの事業を横断して応募できるジョブチャレンジ制度の社内ネットの応募告知画面と働く社員ら=大阪市中央区の帝人大阪本社(南雲都撮影)

 帝人は、社員が自ら異動先を希望できる「社内FA制度」を導入している。昭和63年度にスタートし、約80人が制度を活用して希望の職場に移った。制度を利用するのは若手や中堅だけでなく、異動後に事業会社社長に就く幹部クラスもいる。万が一にもFA阻止の動きがないよう異動が内定するまで直属の上司には内密にする仕組み。帝人は「自ら手を挙げて異動するため社員のやる気を引き出せる」と説明する。(中山玲子)

 隠密面接

 「何だこれは」

 繊維のある営業部門を統括していた部長は、部下からの突然の報告に驚いた。部下の手には約半年後に総務、人事、経理などのスタッフ部門への異動を記した通知書。直属の上司の知らないところで、社員の異動先が決まる。それが帝人の社内FA制度「ジョブチャンレンジ」だ。所属長は戦力として期待していた社員が抜けると「痛い」ため優秀な部下の制度利用にショックを隠せない。

 公募があるのは年3回。まず人材を求める部署が企業内イントラネット上に募集する人材の資格や業務内容、時期などを開示。それをみて希望の部署があった社員は人事部に応募する。直属の上司である所属長への報告は不要だ。

実際の異動は、書類選考や面接を経て内定する

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