山梨県韮崎市穴山町で友人が町おこしをしていて参加した。里山の植物を使い、シャンソンに合わせてアレンジメントをするパフォーマンスや、里山の材料を使ったクリスマスアレンジメント教室も開催。また、千葉県長南町に都会から移り住んだ友人を訪ねるうちに、炭焼きや竹を使ったビジネスを興そうとしている方々と知り合った。竹を使ったフラワーディスプレーや華炭を有効活用し、里山と都会を結ぶ華炭ボックスアレンジを商品化した。これは創業支援金の審査をクリアし、経済産業省が企画する「クールジャパンマッチンググランプリ」出場枠を獲得した。この商品はパリの個展でフランス人にお披露目。日仏の橋渡しとなるクールジャパンのアイテムだ。「今後は日本文化の発信を和紙、着物、炭などとコラボしていきたい。来年の日産自動車賀詞交歓会では和紙を使ったディスプレーをします。2020年東京オリンピック、パラリンピックのビクトリーブーケのデザインを担当したい。パリで再度、花・和紙・炭を使って日本の美意識を表現するディスプレーも手掛けたい」。夢は広がる。
ダーウィンの理論では、種はランダムな変異と自然淘汰(とうた)によって進化するが、あらゆる創造的ひらめきとは、頭の中にある既存の発想や素材をつなぎ合わせる能力に他ならない。より多くのつながりから新たなアイデアを創出する落合氏の組み合わせ進化から目が離せない。
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【プロフィル】柴田明彦
しばた・あきひこ 1959年、東京生まれ。亥年、乙女座、AB型。慶大法卒。83年電通入社、新聞局業務推進部長などを歴任し、2006年退社。一般社団法人「NS人財創造機構」を設立し、大学講義や講演会、研修を行う。14年に設立した「多様性工房」で、広報・宣伝や販売コンサルティングも手がける。著書は「ビジネスで活かす電通鬼十則」(朝日新書)ほか。