【ビジネスのつぼ】ダンロップスポーツ「スイングラボ」 (1/3ページ)

2014.12.22 05:00

スイングラボの開発に携わったダンロップスポーツの山本陽介さん(左)とセイコーエプソンの小平健也さん

スイングラボの開発に携わったダンロップスポーツの山本陽介さん(左)とセイコーエプソンの小平健也さん【拡大】

  • ラケットのグリップエンドに装着されたセンサー。小型化により違和感なく握ることができる
  • スイングラボでは、インパクト時のラケット速度とボールへの入射方向を計測する

 ■データ見える化 ラケット選びを支援

 感覚だけに頼ったラケット選びから、科学的なラケット選びへ-。ダンロップスポーツが開発したテニスの解析システム「スイングラボ」は、精密機器メーカーとの異業種コラボにより、プレーヤーの複雑な動きを正確に測定し、データを「見える化」することに成功。ラケット選びに悩んでいたプレーヤーのもやもやを吹き飛ばす。

 ダンロップが実施した意識調査によると、「今のラケットに満足している」と答えた人が30.7%いた一方、「ラケット選びは難しい」(50.4%)、「自分でラケットが選べない」(28.2%)、「しっくりくるラケットが見つからない」(22.3%)など、悩み深いプレーヤーが多いことが分かった。

 ◆エプソンと共同開発

 ダンロップの山本陽介テニス企画開発部課長代理は、理由の一つに各テニスメーカーのラケットの製法や材料、見た目の形状までもが似かよってきていることを挙げる。試打をしても性能の優劣がつけられず、プレーヤーがラケットの選択に迷ってしまうのだ。

 とはいえ、ゴルフ用品店では、カメラなどで計測したスイングや打球データを解析し、プレーヤーに合ったクラブを提案している。「テニスでも科学的なデータを使ったラケット選びができないか」(山本氏)と思案していた2009年末、ダンロップとセイコーエプソンのメンバーが参加した異業種交流会をきっかけに、共同開発の話が持ち上がった。

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