客船で旅を楽しむクルーズ市場に注目が集まっている。JTBは5日、クルーズ船の旅行商品を専門的に取り扱う店舗を東京・銀座でオープンした。昨年に年間1000万人を突破した訪日外国人客数の倍増を目指す政府も、クルーズ船の寄港を加速させる方針。日本のクルーズ人口は北米や欧州に比べ大幅に少ないことから、市場拡大の余地が大きいとの期待もある。
「日本のクルーズ市場は今後大いに伸ばしていける可能性がある」。5日に会見したJTBの笹本潤一執行役員はこう強調した。この日に東京・銀座で開店した「JTBクルーズ銀座本店」は、配属された社員の多くが「クルーズコンサルタント」の資格を持つなど手厚い態勢が強みだ。
クルーズ市場の中心顧客である中高年に加え、近年伸びている新婚旅行、さらに家族旅行などで需要掘り起こしを強化。日本のクルーズ人口(2013年で23万8000人)で見ると、JTBのシェアは14.9%だが、20年には20%まで引き上げるのが目標だ。