ジャポニカ学習帳で知られるショウワノートだが、売り上げでそれを上回る事業がある。キャラクターのライセンス文具だ。
同社は人気キャラクターを題材にした自由帳や下敷き、塗り絵を販売。バズルやクッキーなど、文具以外の商品も扱っている。常時扱うキャラクターの数は約40種類。売上高の6割はこうしたキャラクター関連事業が占め、4割のジャポニカ学習帳をしのぐ。
もともと同社は、ジャポニカ学習帳がヒットするまではキャラクター文具の売り上げが圧倒的に多かった。
ジャポニカ学習帳の発売時も、ほぼ同時期に漫画の連載がスタートした「ドラえもん」の関連商品がヒットするなど、コンスタントに稼いできた。
足元では、人気アニメ・ゲーム「妖怪ウォッチ」の関連商品が大ヒット。片岸茂社長は「(1990年代後半に登場した)ポケットモンスターの商品が50年に一度のヒットといわれているが、初動の売り上げはそれに匹敵する」と喜ぶ。
そのキャラクター事業は近年、新たな市場として海外に目を向けている。
昨年2月には、宿命のライバルともいえるサンスター文具(東京都台東区)と提携。半年後に香港で折半出資の合弁会社を立ち上げ、初めて海外に進出した。成果が出るのはこれからだが、日本のキャラクターが海外の子供たちに受け入れられつつあるなか、「クール・ジャパン」の波に乗りたい考えだ。
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■ショウワノート
【設立】1947年9月
【資本金】1億円
【住所】富山県高岡市佐野850
【従業員数】172人