7日の東京株式市場で、富士フイルムホールディングス株が急伸した。同社グループ製のインフルエンザ薬がエボラ出血熱に有効というフランス政府などの動きが市場で材料視されたため。午前中の取引では一時8.6%上昇して300.5円高の3800円とし、2日連続で年初来高値を更新した。終値は2.7%、95.5円高の3595円で3日続伸。
富士フイルムHD株は3日、6日に続いて、7日も大幅上昇している。
同社は前日、グループ会社の富山化学工業が開発したインフルエンザ治療薬ファビピラビルがエボラ出血熱の治療に効果があるとみられることから、フランス、ギニア両政府が臨床試験の実施を検討していると発表した。さきごろこの薬を投与されたフランス人の女性看護師が回復、退院した事例などが重視された。両政府から臨床試験への薬の提供を要請されており、日本政府とも協議しながら協力する方針。
この発表の効果もあって、6日の終値3499.5円に対し、大きく上げたが、午後に入り、東証1部全体が軟調となった影響を受けた。