経営再建中のシャープが、米アップルが所有している亀山第1工場(三重県亀山市)の生産設備の買い取りを検討していることが12日、分かった。第1工場はアップル製品向けのパネル専用工場。アップル依存のリスクを減らし、中国のスマートフォンメーカーなどにパネルを供給して、液晶事業の収益改善につなげる狙いがあるとみられる。
第1工場は液晶テレビのパネルを製造していたがテレビの価格下落に伴い、平成21年に生産設備を中国企業に売却。その後アップルからの投資を受け、24年からiPhone(アイフォーン)向けパネルの専用工場として稼働している。
しかし、アイフォーンの販売動向で稼働率が大幅に変動。シャープは中国メーカーなどに販売先を広げて安定させたい考えだが、生産設備の買い取りに踏み切るかどうかは流動的だ。