海外家電メーカーが、業務用製品で日本市場での展開を強化している。スウェーデンのエレクトロラックスは4日、耐久性が高く使いやすい洗濯機と乾燥機の新製品を発表した。高齢者向け住宅やコインランドリーなどに売り込む狙いだ。安定した需要が見込める業務用市場は、国内家電各社も力を入れているが、海外メーカーの攻勢で牙城を脅かされている。
エレクトロラックスが順次発売しているのは、ドラム式洗濯機「クイックウォッシュ」(税別27万8千円)とドラム式乾燥機「クイックドライ」(同22万円)の2種。一般の家庭用洗濯機に比べ約6倍の高い耐久性を持ち、1日4回洗濯しても10年間使用できる上、家庭用のコンセントや排水ホースが使えるなど手軽で価格も抑えた。
洗濯物の多いサービス付き高齢者向け住宅や、コインランドリーを置くホテル、マンションなどに販売する。クリーニング店などが使うプロ向けの製品は一式100万円以上と高額で、高齢者住宅などでは家庭用を使うケースも多いが、数年で買い替えが必要だった。
エレクトロラックスは販売の約3割を業務用が占めており、「日本は重要な市場であり、今のポジションをさらに強化したい」と強調。国内メーカーからシェアを奪う狙いだ。