--実験という場を通して、生きる力を学んでもらおうとしている
「日本だけでなくアジアの各地でも科学教育への関心が高まっている。2010年のシンガポールを皮切りに、マレーシア、米国シリコンバレーにも現地法人をつくっており、今年は台湾にも設ける」
--数多くのベンチャー企業の立ち上げに関わった経験を生かしたビジネスも模索している
「米国では成功したベンチャー経営者が若いベンチャー企業を支援する土壌があるが、ものづくり力の高い日本にはそうした土壌がほとんどない。町工場でもういちどイノベーションが起こせる仕組みを整えたいと考え、『Tech(テック) Planter(プランター)』という事業を始めた。大学などの研究成果をもとにしたビジネスプランのコンテストを実施。最優秀賞のプロジェクトには、法人の設立から試作品の開発、ビジネスモデルの開発、販売などを支援する。これも課題を解決する点では理科教育と同じものだと思う」(松村信仁)
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【プロフィル】丸幸弘
まる・ゆきひろ 東大大学院農学生命科学研究科修了。2002年リバネスを設立し、社長に就く。ミドリムシを使った化粧品などの開発販売を手がけるユーグレナなど、ベンチャー企業15社の立ち上げにも関わる。35歳。神奈川県出身。
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【会社概要】リバネス
▽本社=東京都新宿区下宮比町1-4 飯田橋御幸ビル5階
▽設立=2002年6月
▽資本金=6000万円
▽従業員=46人
▽事業内容=科学技術分野に関する各種教養講座の企画・立案・運営など