2014.5.15 08:16
平成26年3月期決算の会見に臨むソニーの吉田憲一郎最高財務責任者(CFO)(中央)ら=14日、東京都港区(那須慎一撮影)【拡大】
4月中旬、東京・有楽町で映画「アメイジング・スパイダーマン2」のジャパンプレミアが開かれた。制作費は約2億ドル超で、ソニーの映画部門を牽引(けんいん)するシリーズの2作目。会場には出井伸之元社長らソニー関係者も姿を見せた。
世界的に注目度の高い作品で、オマージュのように映り込んだのがパソコン「VAIO(バイオ)」。2月に撤退を決めているだけに、ちぐはぐな印象を与えた。
平井一夫社長兼最高経営責任者(CEO)は平成24年4月の就任以来「ワン・ソニー」を掲げ、エレクトロニクス(電機)部門と映画・音楽部門などの相乗効果を目指した。だが、目立った成果は出せていない。
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「経営目標を達成できず、株主ら関係者のご期待にお応えできないことを申し訳なく思っている」
14日の決算発表会で、4月に就任したばかりの吉田憲一郎最高財務責任者(CFO)の第一声は謝罪だった。「25年度(26年3月期)にテレビ事業を黒字化」「26年度(27年3月期)の営業利益率5%以上」。平井社長が就任時に示した経営方針はどれも達成不可能になったからだ。