プラスワンのフリーテルは、「機械にはあまり強くなく、スマホは持ちたいけれど普段はメールくらいしか使わない」といった層もターゲットとし、こういったユーザー向けに購入後のサポート態勢を整えている。SIMフリーが、デジタル製品に精通し高度な使い方をするハイエンドユーザーだけでなく、広く一般に普及する上で、フリーテルの存在は一つの起爆剤となる可能性がある。
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≪FROM WRITER≫
取材で、昨今の小学生はスマホを持っていないと「仲間はずれにされる」という話を聞いた。友達同士のおつきあいだけの話ではなく、学校の緊急連絡網をLINEでまわす時代なのだそうだ。スマホは子供にはぜいたくすぎると考えていたが、そういう環境にいるなら持たせないわけにはいかない。初めてのスマホとしてフリーテルを購入する親が多いのもうなずける。
また、老夫婦がそろって購入するケースがあるとも聞いた。私にも足腰が弱って自分で出歩くのも難しくなっている祖母がいる。買い物が好きな人だったので、ネットショッピングができるようにとパソコンの使い方を教えようとしたことがあるが結局使いこなせず、渡したパソコンはほこりをかぶっている。その点、スマホやタブレット端末は直感的な操作で使うことができる。ひ孫の写真が見たければ、写真をかたどったアイコンに触れればいいのだ。
フリーテルのスマホなら、渡してやっぱり駄目だとなっても金銭的な痛手は比較的少ない。家のWi-Fiを使えば通信料もタダだ。プレゼントしてみようかという気になっている。
スマホが、あらゆる層に必要とされる段階に来たのだなと実感する取材だった。フリーテルのように、さまざまな人が自由に使える端末やサービスが増えることを期待している。(松田麻希)