東芝、M&Aでヘルスケア事業拡大へ エネルギー、外部記憶装置に次ぐ柱に (1/2ページ)

2014.2.21 05:00

 東芝の田中久雄社長は20日、川崎市内で記者会見し、ヘルスケア事業で数千億円規模のM&A(企業の合併・買収)を実施し、同分野で3つの新規事業に着手する戦略を発表した。現在、主力としている画像診断装置など「診断・治療」分野に加え、新たに「予防」「予後・介護」「健康増進」の3分野を推進。2017年度にヘルスケア事業全体で売上高1兆円を目指す。

 新規事業のうち予防分野では、ゲノム(全遺伝情報)解析事業に参入する。現在、東北大学などと遺伝子因子を解明する研究開発を進めており、将来の健康を予測するビジネスの事業化を目指す。

 予後・介護分野では音声認識技術を使って、医師と介護者がつぶやくだけで情報共有できるサービスの提供を始める。健康増進分野では、照明、温度制御技術を活用し、無菌・無農薬野菜をつくれる植物工場を展開する。

 田中社長はヘルスケア事業強化の狙いについて「当社は社会インフラや半導体など、さまざまな技術を持っている。こうした技術をヘルスケアに集結して、事業を拡大させたい」と説明。この上で、事業強化の具体策として「(診断・治療分野で)数千億円規模のM&Aを検討している」ことを明らかにした。

ヘルスケア事業をエネルギー、外部記憶装置に次ぐ第3の柱に位置付け

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