2つ目は「説明より発問」。話がうまい人ほどスラスラと説明をしがちですが、そうなると相手は受け身の状態が続きます。すると、「話が耳に入らない」「飽きる」ということになりがちです。そんな時にうまく使うとよいのが発問のスキルです。「発問」とは、講師が答えを知っていても、あえて受講者に投げかけて答えてもらうというものです。例えば、色の授業なら「人間が認識できる色の数は何色あると思いますか?」とやってみる。また、人材育成の現場では「お客さまとの信頼関係を築くには、何が重要だと思いますか?」など、一度相手に考えてもらうことで、興味付けや深い理解につなげることが容易となります。
「ダメ出しより質問」「説明より発問」です。この2つは、私自身が意識している、相手を楽しくやる気にさせる人材育成のポイントです。
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【プロフィル】三浦まゆみ
みうら・まゆみ 1973年、横浜生まれ。カラーコンサルタント。カラー業界歴15年。個人向けのパーソナルカラー、カラー講師の育成、色彩検定の授業などを行う。