--来年度は売上高1兆円超の可能性が高まっている
「今の為替レートでいけば、1兆円ぐらいはいけると思う。ただ数字を目指して、それを達成するより、事業の形をしっかりと作り上げていくことが大事だと思っている。それができれば自然と収益構造はよくなる。為替の追い風がなくても、成果がでてくる形になってきていると思う」
--円安が進んでいるうえ、政府も減税などで国内の設備投資を後押ししている
「減税があるから国内に投資するということはない。ただ、必然性のあるものは国内で投資する。今年度もインクジェットプリンターのヘッド部分を生産するため、国内で投資した。研究開発をして競争力を決定するようなコアになるデバイスは、国内で生産するということになる。ただ、最終組み立てに近いものは、国内でやるといっても人を集められないし、これからもないだろう」(田村龍彦)
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【プロフィル】碓井稔
うすい・みのる 東大工卒。1979年信州精器(現セイコーエプソン)入社。2002年取締役。07年常務。08年6月から現職。長野県出身。