日本郵政の西室泰三社長は4日の定例記者会見で、保冷して荷物を届ける「チルドゆうパック」の温度管理に不備があった問題について、「利用者に大変迷惑をかけたことにおわび申し上げる」と陳謝した。その上で「(このようなことが起きたことを)極めて重く受け止めている」と述べ、関係役員の報酬の一部を自主返納することを明らかにした。
自主返納するのは役員報酬月額の10%。返納する役員は、日本郵便が高橋亨社長(期間3カ月)、諫山親専務(2カ月)、上沼雄治常務(同)、荒若仁執行役員(1カ月)。日本郵政が西室社長(3カ月)、鈴木康雄副社長(2カ月)。
日本郵便は11月27日、全国の650局で、チルドゆうパックの保冷バッグ内の温度が決められた温度より高かったなどの問題があったと発表した。
西室社長は「ゆうパックは日本郵政グループで大事な事業。お歳暮のお届けに全力で取り組んでいく」と話した。日本郵便は、来年1月までに職員研修を実施しマニュアルを徹底するほか、年数回の立ち入り調査を実施する方針だ。
日本郵政はまた、2018年度にグループ4社の本社機能を東京・大手町の再開発ビルに集約すると発表した。財務省が保有する現在の旧郵政省庁舎と再開発ビル(A棟)の権利を交換する形で、6万平方メートルの事務所面積を確保する。