住友生命保険は2日、インドネシア国営銀行「バンク・ネガラ・インドネシア」の生保子会社に出資すると発表した。2014年3月末までに4兆2000億ルピア(約362億円)で株式の約4割を取得する。海外進出は中国、ベトナムに次ぎ3カ国目。人口減少や少子高齢化で国内の生保販売が伸び悩む中、成長市場のアジアで新規顧客を開拓し、収益基盤を多様化する。
バンク・ネガラは生保子会社の主力販路である銀行窓口での販売強化を進めている。住友生命は生保子会社に取締役ら複数の役職員を派遣し、銀行窓販やリスク管理などのノウハウを提供する。
インドネシアでは国内総生産(GDP)に占める生命保険料収入の割合が12年度に1.2%と日本の9.1%と比べ低く、飛躍的な生保市場の成長が見込まれる。
生保業界では日本生命保険が11年10月にインド、第一生命保険が13年10月にインドネシア、明治安田生命保険は同年11月にタイの生保に出資するなど、大手を中心に成長市場のアジアへの進出が加速している。