情報戦の様相
解禁時期を規定した経団連の倫理憲章に法的拘束力はなく、企業はインターンシップ(就業体験)やビジネスコンテストなど、既存の広報活動とは異なる手法で優秀な人材の確保に躍起だ。学生側もフェイスブックやツイッターなどを駆使して企業情報をキャッチしており、最近の就活は情報戦の様相を呈している。
経団連に加盟していない外資系やベンチャー企業には縛りがない。3月卒の一括採用とは別に、外国人や留学経験者を対象にした通年採用が進んでおり、就活のダブルスタンダードも加速している。
知名度のある大手企業に学生の応募が殺到し、中堅・中小の優良企業への訪問が後回しになる構図も変わっていない。東京商工会議所が今週、都内で開いた来年3月卒業予定者向け合同会社説明会には、就職先が決まらない学生約200人が集まった。(早坂礼子)