経営再建中のシャープは7日、米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」を搭載したスマートフォン(高機能携帯電話)販売台数で、来年度に国内首位を目指す方針を明らかにした。今冬商戦で、シャープの新機種はNTTドコモが重点的に販売促進する対象となった。シャープは今年度、全機種で計550万台の販売を見込んでいる。
シャープは、この日から携帯電話の冬モデルを発売。来年2月下旬にかけ9機種を順次投入する。省エネ性能に優れた液晶パネル「IGZO」を搭載したスマホが中心で、従来型携帯電話も2機種売り出す。
「今後のスマホの競争の軸は長時間使用と大画面」(長谷川祥典・通信システム事業本部長)との分析に基づく商品戦略で、今冬商戦はその試金石となる。
シャープは今夏、NTTドコモが韓国サムスン電子製、ソニー製の人気2機種を重点的に販売する「ツートップ戦略」の影響で苦戦したが、冬商戦ではドコモの「おすすめ3機種」に返り咲いた。
調査会社のMM総研は「下半期から販売は回復する見込み。従来型携帯電話の新機種が下支えし、伸びが期待はできるのではないか」と分析している。