「食欲の秋」が本番を迎え、菓子メーカーや外食各社が「ヘルシーさ」を前面に打ち出した新しい商品やメニューを相次ぎ打ち出している。新たな付加価値をアピールして女性顧客を取り込むのが主な狙いだが、おいしさとヘルシーさの両立に磨きをかけることで男性の潜在ニーズも掘り起こし、拡販につなげようともくろんでいる。
「低カロリーだけど、かみごたえがあって満足感も十分」。女子栄養大の浅尾貴子助教は、カフェチェーン大手のプロントコーポレーションと共同開発したメニューに自信をみせる。第1弾「ごろごろ野菜のトマトクリームスープスパゲティ」(690円)の販売を1日に始めた。
1日当たりに必要とされる野菜摂取量(350グラム)の半分を取り込んだ点が特徴。油や麺の量も軽くし、カロリーを通常のパスタより4割低く抑えた。その分、具材を大きめにしてスープを加えるなどの工夫を凝らし、「昼休みに食べれば、仕事のエネルギーが夕方まで持続する」(浅尾さん)という栄養バランスを実現した。