努力で品質高めた「トアルコ トラジャ」 秘境で生産するワケ (2/4ページ)

2013.10.5 12:00

割れていないか、変色はないか。一粒ずつチェックする=6月、インドネシア・トラジャ

割れていないか、変色はないか。一粒ずつチェックする=6月、インドネシア・トラジャ【拡大】

 標高1千メートルを超える高地ながら、赤道直下で日中の日差しは強く、雨量も多いうえに、土壌も肥沃(ひよく)だ。同農場のユスフ農場長は「すべての要素がバランスよくそろっている」と誇らしげに語る。

 同島がオランダ領だった戦前、トラジャ産のコーヒーは欧州の王侯貴族が好んで飲む高級コーヒーとして知られていた。しかし、戦後に農場は放置されて荒れ放題に。いつしか“幻のコーヒー”となった豆を再び本格的に生産しようと、昭和40年代半ばにキーコーヒーがトラジャの農場開拓に乗り出した。「道をつくり、土を耕し、コーヒーの木を植えるところから始めた」と、20代だった当初から農場で働き、当時を知るユスフ農場長は振り返る。

 「品質を上げるために研究に研究を重ねてきた」(トアルコ・ジャヤの渡辺隆生産担当取締役)という取り組みは、苦難の連続だった。機械で収穫する農場もある中、パダマラン農場はすべて手摘みで、完熟した実だけを選んで摘む。翌年の収穫に影響が出ないように摘み方に工夫を加えているほか、木を植える間隔も実が最もよく育つよう何年もかけて調整した。

含水率を最適とされる10・5%に統一する

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