ホンダが、行き先を設定すればドライバーが運転をしなくても目的地に到着できる「自動運転車」の開発を進めていることが30日、分かった。自動運転車の技術開発に成功した日産自動車などの動向も踏まえ、実用化を検討していく。トヨタ自動車も1月に実験車を公開しており、ホンダの参入で国内大手3社が顔をそろえた格好となり、自動運転車の実現に向けた開発競争に拍車がかかりそうだ。
ホンダの試作車は、搭載したカメラやレーダーなどで車や周囲の人、信号を認識し、安全な走行を支援する仕組み。衛星利用測位システム(GPS)を利用して車の位置情報を把握する技術も応用したとみられる。
試作車は、10月14~19日に東京・有明の東京ビッグサイトなどで開かれる「第20回高度道路交通システム(ITS)世界会議」で初公開する。
既にホンダは、時速5キロ以上の走行中に前を走る車との追突や対向車との衝突を防ぐ自動ブレーキ機能などを実用化し、6月発売の新型ハイブリッドセダン「アコード」に搭載。また、津波警報が出たときに最寄りの避難地点までの経路を示すサービスを自社の車やバイクのユーザー向けに提供している。