韓国の自動車最大手、現代自動車が揺れている。賃金交渉をめぐり、経営側と労働組合が対立、労組は13日にも組合員によるストライキの賛否投票を行う。経営側はスト回避につとめるが、労組が求めているのは組合員1人あたり最大1億ウォン(約870万円)の支払い。要求額が膨大なだけに、交渉が妥結しても、決裂しても経営への影響は必至だ。自らが働く会社を無謀な要求で追い詰める現代自の労組について「自分たちのことだけしか考えていない」(関係者)との声も聞こえてくる。
ロイター(電子版)によると、現代自動車の労働組合は、約2カ月間におよぶ経営側との賃金交渉に進展がなく、今月6日の交渉でも妥結に至らなかったという。13日にもストをめぐる組合員の投票を実施。可決すれば、17日以降、ストライキに突入する可能性が高い。
日本では、労使間の対立からストに発展するケースは少なくなったが、それでも航空会社、バスや電鉄などではストが取りざたされることはある。しかし、今回の現代自の労使対立が注目されるのは、労組側の要求額の大きさだ。