成熟した目
ネットでは、ほかの高校スポーツより多くの時間や紙面を割いて高校野球を取り上げるマスコミにも批判の矛先が向く。
「高校野球ばかりが地域の代表的な扱いをされるけど、結局は(主催の)朝日新聞や、(長時間放送する)NHKがつくり上げたもの」「メディアも高野連も、高校野球は球児が酷使されるのをドラマとして崇(あが)め成り立ってる」(ツイッター)
前出の玉木さんは「マスコミが大会を主催することで競技を発展させた面はある」としつつ、「商売と切り離せなくなった結果、開催時期などの問題点を指摘できず、健全なジャーナリズムが機能しなくなっている。選手がアマチュアであることに甘えている」と苦言を呈する。
野球人気に往年の勢いはないが、世論調査機関「中央調査社」によると、昨年は好きなプロスポーツの1位に選ばれるなど根強い支持を保っている。高校野球をめぐる直言が目立つのは、“見る側”にメディアに頼らない成熟した目が育っていることの証左なのかもしれない。(三)