福島県沖に設置される洋上風力発電の風車が完成し、25日、三井造船の千葉事業所(千葉県市原市)で報道陣に公開された。洋上に浮かべる「浮体式」で、出力は2000キロワット。10月から発電を開始し2016年度以降の事業化を目指す。
経済産業省が東日本大震災の復興事業として行う実証研究プロジェクトで、三井造船や丸紅など民間企業10社と東京大学が参加。14年度には出力7000キロワットの風車2基も建設する予定だ。
公開された風車の直径は80メートルで、土台となる浮体部分は高さ32メートル。千葉事業所内のドックで組み立てられ、「ふくしま未来」と名付けられた。月末に曳航(えいこう)され、福島県の小名浜で電気工事などを行った後、沿岸から20キロ離れた水深約120メートルの海域に設置される。
洋上風力発電は陸上に比べ安定して強い風を得られるメリットがあり、欧州を中心に導入が進んでいる。